就活の面接でチェックされているポイント
面接官は何を見ているか?
面接に臨む就活生であれば、机の先にいる面接官が何をチェックしているのか気になってしまうものだろう。
一応、私も採用活動に携わる者の一人だ。悩める就活生に簡単なアドバイスを送ることにしよう。
まず、チェック項目やボーダーラインは、その面接の段階によって異なる。リクルーター面談や一次面接には現場社員が駆り出され、二次〜三次面接・グループディスカッションから人事部社員が登場する。そして最終面接では役員クラスのラスボスと対峙する。
それぞれの段階で何に主眼が置かれ、就活生は何を意識すべきなのか、そのヒントを本エントリーで紹介していこう。
リクルーター面談・一次面接(現場社員)
現場社員の評価は割と適当だ。スムーズにコミュニケーションが取れればリク面や一次面接で落とされることは意外と少ない。
裏を返せば、「スムーズにコミュニケーションを取れる」ということは一つの能力であり、それを持ち合わせていない学生の数は多い。
だが安心してほしい。この能力は訓練すれば数ヶ月で誰でも身につけることができる。ちなみに、女子は顔面偏差値も評価に加味される。
ここで就活生諸君に是非とも伝えておきたいことがある。
社会人は、思っている以上に「意識高い系就活生が嫌い」という事実だ。社内で「生意気なことを言う就活生が多い」という愚痴を本当によく聞く。逆に、少りばかり説得力がなくても、”感じ”さえよければ高評価で次の面接に進むことができる。
理想的な後輩像を想像すれば分かりやすい。自分より年下の、ましてや社会を知らない学生には、素直で可愛くあってほしいと誰しも思ってしまうものだ。
伝えるのが難しいのだけれど、とにかく”感じ”のよい学生であること、これを心掛けてほしい。身だしなみもパリッとさせておくように。
二次面談〜三次面談・グループディスカッション(人事部社員)
人事部の社員は、頭の回転の速さや協調性などを中心に学生の評価を下す。
当たり前だが、面接に登場する人事は採用活動が本職である。このため、上(役員との最終面接)に出しても恥ずかしくない人材を真剣に見極める。
就活生は様々な角度から質問攻めにされるかもしれない。中には意図がよくわからないものもあるだろう。もしかしたら圧迫面接になるかもしれない。
人事のプロになれば、1、2往復の質疑応答で、学生の頭の良さはだいたい把握できる。それでも念入りにチェックして評価を下す。学生には、急な質問に素早く論理的に応答できる能力が問われる。
グループディスカッションでは何を見ているか?
協調性は当たり前。議論をぶち壊すモンスターや、一言も発言できない恥ずがり屋さんは例外なく落とされる。
チームで物事を進める中で、建設的な意見を適切な場面で発言し、チーム全体を正しい方向に引っ張っていける学生が真に評価される。
必ずしもリーダー役でなくても良い。要所で鋭い意見を放ち、議論の方向性を定められる力さえあれば。
最終面接(役員)
役員は意外と細かいところは見ていない。人事部がそれなりに厳しい基準で判定した結果、「良し」と判断した人材だからだ。
この段階では、どれだけ真剣にその企業の選考に臨んでいるかを確認される。役員との面接で必要なものは、「明確な志望動機」と「度胸」だ。
基本的にそれまでの面接通りにやれば問題ないのだが、最終面接ともなると緊張してしまうもの。最後の最後でヒヨってしまう学生は多い。それなりの緊張下で、役員と冷静にやり取りできる力が問われる。
さいごに
以上、面接のチェックポイントのお話でした。あくまで一企業に所属する採用担当の視点で書いているが、どの企業にも概ね当てはまると思う。これから面接に臨む就活生の一助となれば幸いだ。